5.取締役会 + 監査役

 現行法上の株式会社の基本的な機関設計です。

 取締役会を設置する場合は、取締役を3名以上選任し、取締役の中から代表取締役を選定しなければなりません。また、取締役会を設置する場合は、監査役又は会計参与を設置しなければなりません。
 現在の株式会社と同程度の対外的信用を得たい場合に適していると言えるでしょう。なお現存の株式会社は、新会社法施行後はこの機関設計を選択した会社とみなされます。


6.取締役会 + 会計参与

 新会社法で新設される機関設計です。この機関設計を選択する場合にも、取締役を3名以上選任し、取締役の中から代表取締役を選定しなければなりません。
 5.取締役会 + 監査役 よりも対外的信用を向上させたい場合に適しているでしょう。


7.取締役会 + 監査役 + 会計参与

 中小会社の機関設計の中では、実質的に最も対外的信用の向上が期待できる機関設計と言えるでしょう。

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3・取締役 + 会計参与

1.取締役のみ に新会社法で新設される「会計参与」を加えた形態です。

監査役が取締役の職務の執行を監査することを職務とするのに対し、会計参与は取締役と共同して計算書類を作成することを職務とします。

会計参与は公認会計士、監査法人、税理士または税理士法人のいずれかであることを要します。

会計のプロが計算書類の作成にかかわることから、1.取締役のみ2.取締役+監査役 という機関設計よりも対外的な信用の向上が期待できます。

ただし、会計参与に就任する税理士側のリスクを考えると、いわゆる顧問税理士契約と比べて報酬等のコストが割高になることは否めません。


4.取締役 + 監査役 + 会計参与

監査役と会計参与とを併設する形態です。

この場合、監査役は取締役および会計参与の職務の執行を監査することになります。

親族を監査役にすることによる節税対策(?)と会計参与を設置することによる対外的信用の向上が期待できるかもしれません。

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新会社法での機関設計として必ず置かなければならない機関は
株主総会 + 取締役(もしくは取締役会)」のみとなっています。

以下に紹介する機関設計としては「株主総会 + ○○○」と考えてください。

1.取締役のみ

 現行法の有限会社の形態です。新会社法では株式会社にもこの形態が認められることになりました。
 新会社法ではこの形態が基本となります。実質的に1人で会社を運営しているような小規模な会社に適しています。

2.取締役 + 監査役

 「監査役」を設置することにより、1.取締役のみ の形態よりも対外的な信用を得られることが考えられます。ただし、親族等が監査役に就任しているような場合には信用の向上は望めないでしょう。

 なお現行商法では、「資本金が1億円以下で負債総額が200億円未満である会社」の場合には、監査役の職務権限が会計監査に限定されていますが、新会社法ではこのような会社規模による監査権限の制限はありません。
 つまり監査役の職務は取締役の職務の執行を全般的に監査することとなります。

 ただし、すべての株式について譲渡制限の定めを置いている会社は、定款で定めることにより監査役の業務権限を会計監査に限定することができます。

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新会社法では、機関設計の原則として必ず設置しなければならないのは、株主総会と取締役の2つの機関だけとなります。

株主総会と取締役以外の機関については、会社の規模、株式の譲渡制限の有無により区分された枠の中で自由に設計することができます。

中小会社で非公開会社の機関設計は、

1.取締役のみ
2.取締役 + 監査役
3.取締役 + 会計参与
4.取締役 + 監査役 + 会計参与
5.取締役会 + 監査役
6.取締役会 + 会計参与
7.取締役会 + 監査役 + 会計参与

の7種類が考えられます。

他にも監査役会や会計監査人を設置した

取締役会 + 監査役会
取締役会 + 監査役会 + 会計監査人  
取締役会 + 三委員会 + 会計監査人

などのパターンも機関設計としては可能ですが、実際には小規模の会社に監査役会や委員会・会計監査人を設置することは考えにくいので、やはり、上記の7種類の中から選択することになるでしょう。 

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新会社法では、機関設計が自由に選択できることになります。そのため機関設計は非常に多様化することになります。(監査役の権限の限定の有無を区別すると、全部で何と43通りの組み合わせがあるそうです)

もちろん自由に選択できるといっても、全く無条件で選択できるというわけではなく、一定の枠組みの中での選択になります。

その枠組みとは・・・

新会社法では、会社を「大会社」と「それ以外の会社」(便宜上「中小会社」といいます)、「公開会社」と「それ以外の会社」(便宜上「非公開会社」といいます)に区分しています。

つまりは、
1 「大会社」で「公開会社
2 「大会社」で「非公開会社
3 「中小会社」で「公開会社
4 「中小会社」で「非公開会社
の4つに区分し、その中で選択を自由にしています。

大会社」とは
1 最終事業年度の貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上
2 最終事業年度の貸借対照表の負債の部に計上した額の合計が200億円以上
のいずれかに該当する会社をいいます。

公開会社」とは、
発行する全部または一部の株式の内容として譲渡による株式取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない会社をいいます。
つまり、会社の株式の一部であっても譲渡制限されていない株式があれば、その会社は「公開会社」ということになります。

これから新たに会社を設立し、起業・創業する場合には、ほとんどが上記4の「中小会社非公開会社」ということになるでしょうから、「中小会社非公開会社」を中心に機関設計を考えてみましょう。

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